「NOMA × 鈴木えみ(Lautashi)」ライブ対談2021.7.31

鈴木えみがデザイナーを務めるアパレルブランド「Lautashi」とユーザーをつなぐ承認制有料コミュニティ「I to Lautashi(いとらうたし)」。表面的ではない豊かさを提供できる場所作りを目指し、各分野の方をゲストに迎えたライブ対談やワークショップを定期的に実施している。
7月31日には、モデル・環境省アンバサダーでありながら、独学で学んだ植物学や薬草学に加え、アロマテラピーやフードレメディーなどの資格も持っているNOMA/ノーマさんをゲストに迎えトークを繰り広げた。


鈴木えみ(以下、鈴木) こんにちは。NOMAはこの前お茶した時に苗を持って登場したけど、あれは何だったっけ?
——— モデルNOMAさん(以下、NOMA) 雲南百薬(うんなんひゃくやく)。オカワカメとも呼ばれているんだけど、6年くらい前に沖縄に行ったときに分けてもらった沖縄のハーブ。もともとは中国の雲南省で昔から薬草とされていた東洋系のハーブで、栄養価がすごいのよ。

鈴木 栄養価がすごいというハーブをいっぱい知ってるよね。会うたびに苗や実を教えてくれて、魔女のような妖精のような人なんですよ。
——— NOMA キッチンにはスパイスとか漬け込んだものがたくさん並んでるから、旦那にも魔女って言われてる。笑

鈴木 NOMAとは付き合いが長いんだけど、ますます研究家としてのパワーが増していってるよね。
——— NOMA そうかもしれないね。今住んでるところが植物をいっぱい育てられる場所っていうのもあって、余計に研究や知見を深められる時間ができた。

鈴木 お母さんも研究家なんだよね。完全にそのDNAを継いでるよね?
——— NOMA 自分では全然違う方向に行ったとは思ってたけど、ルーツってすごいなと思った。幼少期に自然の中で時間を過ごすことにハマってたから、一人の時間が増えた時にそうなっていくのは自然なことだったかも。

鈴木 今は昆虫食が少し流行ってきてるけど、食べられるタイプ?
——— NOMA レストランに食べに行ったよ。シルクを作る蚕を循環させるというムーブメントがどんどん起きているんだけど、すごく良いタンパク源ではあるから、働いてもらうには厳しい蚕をソーセージにしてた。にんにくや塩胡椒で味付けをしてるから、言われないと味はわからない

鈴木 私は形がないと食べられるかな。 
——— NOMA 去年は生態系の異常でアフリカで大量のバッタが発生して駆除しないといけない状況になってたんだけど、良質なタンパク源だし、ただ農薬で駆除するには他の農作物にも環境にも良くないから、どうにかできないかなと周りの人に相談してたの。

鈴木 高タンパク質ならプロテインにしたりするのはいいよね。
——— NOMA 昆虫って見た目に抵抗があると思うんだけど、形を変えれば食の中にも取り入れやすいんじゃないかなと思う。

鈴木 この前NOMAが出した「WE EARTH」という本を送ってくれたんだけど、海・微生物・緑・土・星・空・虹という7つのキーワードで地球のことを書いていて、とても興味深いです。
——— NOMA 企画・コーディネート・執筆・全体のクリエイティブと多角的に携わりながら創った一冊。カラーの挿絵は使用期限がきたコスメや廃材をアップサイクルして作った作品シリーズをデジタルで読み取って再生紙にプリントするという形をとってる。

鈴木 アップサイクルというキーワードが出たけど、LautashiでもB品とされてしまうパールがもったいないと思ってしまって、水墨画家の方に手書きで絵を入れてもらってジュエリーにしたの。ヘアのアーティストの方で、海で拾ったプラスチックのゴミでヘッドピースを作ってる人もいる。
——— NOMA すごいね。実は最近、次の作品作りとして興味があることの話題で、ビーチクリーンで拾った海のゴミで作品を作りたいと話してたところだったの。でも、ヘッドピースは思いつかなかった。

鈴木 NOMAと会うと宇宙や植物の話もそうなんだけど、一つ質問すると話が止まらなくなるくらい知識をたくさん持っているんだけど、この本にはそれが全部入ってるの?
——— NOMA もともとはライフスタイルの本として7つのエレメンツをウェルネスやビューティーを通して紹介する予定だったんだけど、7つのエレメンツを知ってもらう部分を作っていくうちに一回サイエンス本として作った方がいいよねという風になったの。なぜかというと、この7つのエレメンツはすごく繊細に絡まり合っていて、地球を成り立たせている仕組み自体がこれを通してすごく良く見えるの。だから、地球のシステムがわかりやすい一冊になったんじゃないかなとは思ってる。

鈴木 今後やりたいことはあるの?
——— NOMA 何個かあるけど、今回作った本のもともと予定はライフスタイル本で、やっぱり生活に使えるメソッドからだと入りやすいと思うからその本を作りたいし、絵本も作りたいと思ってる。

鈴木 私はね、このコミュニティのみなさんともギャラリー巡りやいろいろな体験を一緒にできたら楽しいなと思って、そういうのも企画したくて考えてる。
——— NOMA 素敵だね!大人になってからそういう体験は楽しいよね。

鈴木 楽しいことをどんどんやっていけたらいいよね。今日はありがとうね!


■「NOMA/ノーマ」
ファッションからビューティー、ライフスタイルと幅広く活動を続けるモデル。
日本人の父とシシリア系アメリカ人の母の間に生まれ、自然豊かな佐賀県で育つ。故郷と両親の影響で地球環境や生命、宇宙の神秘に魅せられ、小学生の頃にはインディー・ジョーンズになる事に憧れる。
ライフスタイルや幼い頃より大好きであった植物と宇宙への偏愛っぷりを中心にビューティーからカルチャー、サイエンス、ジャンルレスにトークショーやイベントに出演する。環境省森里川海アンバサダー、グリーンピースオーシャンアンバサダー等エコロジストとしての活動も継続する。
http://noma-official.com
https://instagram.com/noma77777

■「鈴木えみ」
1999年にモデルとしてデビュー。 2017A/Wに自身がデザイナーを務めるブランド「Lautashi(ラウタシー)」を発表。
2019年に開始されたアマゾンファッションの新サービス「The Drop」の企画では、アジア圏では初選抜され完売が続き話題となるなど、各方面でプロデュース能力が注目され、その活動は多岐に渡る。プライベートでは一児の母。

■「Lautashi」
2017年に鈴木えみが立ち上げたアパレルブランド。
コンセプトは、「求めるものは奥行きのある佇まいと存在感、 そして内面から湧き出るしなやかさ。 存分に力を発揮できるように、鎧となろう。」
2020プレフォールコレクションより、デザイナーが幼少期を過ごした90年代の上海での記憶をコレクションに反映。
https://lautashi.com

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